「新婚生活って楽しいものですかあ~? すごく憧れちゃう~。」 「…はっきり言うけど、楽しいものではない。身を引き裂かれるような思いだ。」 ピアノの練習会(*1)の打ち上げで酒を飲みながらの会話です。旦那さんは自分の時間がなくなることを覚悟で結婚したのですが、それが予想外につらいと新婚2ヶ月たって私にも弱音を吐くようになりました。そして酒の席で幸せをおすそ分けしてほしいと隣に座ってこられた独身女性の横でこの苦渋の表情(苦笑)。 旦那さんは、せっかく縁あって夫のじゅんさんと一緒になったのですから、じゅんさんと一緒にご飯を食べて、一緒に床に入って、一緒に出かけて、一緒にテレビを見て、といった具合に、他愛のない日常を一緒に過ごしたいと思っています。しかし元々一人遊びが多様なため、一人でピアノの練習をして、一人で絵を描いて、一人で本を読んで、一人で美術館に行って、一人で旅行してと、一人を思いっきり満喫したいと思っています。 特にピアノの練習は、追い込み時期になると、TVを一切見ず、夕食を抜き、睡眠を削って時間を確保していたのですが、それがじゅんさんという家族が加わることで難しくなりました。じゅんさんは互いの個人の時間を取ることには理解を示してくれていますが、現時点で旦那さんはまだまだ居心地が悪いのです。そして慣れない家事で時間をとられたことが決定的となって、今回の練習会は不本意にも練習不足の状態で演奏に臨まなくてはならなくなりました。