それゆけ!おっぱい大作戦

完全母乳という表現、初めて知りました。赤ちゃんを育てていくのにお母さんの母乳だけで育てることを言うのですね。旦那さんの出産した病院では、助産師さんがお母さんそれぞれの母乳育児への考え方を聞いて簡単な計画書を作り、それに基づいてお母さんは退院までの5日間を赤ちゃんと過ごすというものでした。

旦那さんは出産でいっぱいいっぱいでしたから、その後の母乳育児については「出ればいいんじゃない? うん、出るでしょ。」くらいののん気な構え方でした。それが、計画書を作るにあたり助産師さんと相談するうちに世の中には完全母乳への強いこだわりがあることを知り、それを目指すべきなのかと迷いが出てきたそうです。

結果的には入院中は母乳・ミルク混合ですすめる計画を立てました。体力が奪われた出産直後に完全母乳を目指してスパルタ授乳で自分を追い詰めるよりも、ミルクを混ぜながら1ヶ月くらいかけて最終的に完全母乳にシフトできればいいかなと。だいたいミルクがこれだけ世の中に出回っているのですからそれを飲んで育った人もたくさんいるでしょう。なんの不都合があろうか!と旦那さんは力説していましたが、完全母乳という考え方を知らなかったゆえの恥隠しの強がりというか…。


■母乳育児について

旦那さんが退院して完全母乳について調べてみますと、一定数の世の中のお母さんたちを精神的に追い詰めているようです。わが子のために何が何でも母乳以外を飲ませてなるものかという気負いと、それができない、つまり思ったように母乳が出ない苦しみで板ばさみになっているというものです。

この赤ちゃんの食事にミルクを選択することを良しとしない考えはどこからきたのだろうかと疑問に思い、ちょっと調べてみました。正確なところはわからなかったのですが、おそらくこんなところです。

WHOとユニセフが1989年3月に出した共同声明「母乳育児を成功させる為の10カ条」というものがあります(*1)。

これは不衛生な環境でも赤ちゃんの命をより多く守るために、また母体の健康を目指すために、母乳育児を推進していこうというもので、実際に母乳育児に積極的に取り組み、ユニセフの審査を通過した施設は「赤ちゃんにやさしい病院」として認定されているようです。そして特に6条の「医学的に必要でないかぎり、新生児には母乳以外の栄養や水分を与えないようにしましょう」の解釈により、国は医療機関への支援ガイド(平成19年作成)で完全母乳栄養法を推奨しているようです(*2)。

これを読むかぎりでは、「母乳はいいよ」(推奨)ということは伝わっても、どこにも「ミルクは悪いよ」という解釈には結びつかないのですが、母乳がいいと言われる次のような理由、

・完全な栄養バランス
・免疫物質の含有
・肌と肌とのふれあいによる赤ちゃんの精神面の発達
・授乳期間は妊娠しにくいという母体リスクの回避

から「ミルクよりは母乳がいいよ」となりまして、完全母乳を目指す向きがあると見ました。

他のサイトを見ていましても、「母乳はいいよ」には加えて次のような理由も挙げられていました(*3)。

・赤ちゃんの胃腸に対する消化、吸収のよさ
・ミルク購入不要の経済性
・調乳不要の利便性
・アトピー性皮膚炎や気管支喘息などアレルギーになりにくい
・食育(母乳を通して母親が食べたものの匂いと味を学習)
・SIDS(乳幼児突然死症候群)の予防
 (乳頭・乳輪を吸うことで顎や顔面が適切に発達)
・母親の産後の健康回復(子宮収縮を促す)
・母親が女性特有のガンになりにくい

確かに赤ちゃんにとってミルクは免疫をつけるには物足りないでしょうし、お母さんとの直のふれあいはありませんが、最近はミルクも栄養バランスが限りなく母乳に近づいてきているそうですし、ミルクだとお父さんなど他の人も授乳に参加でき、お母さんの負担も減るというメリットもあります。よって旦那さんは退院してからも「ミルクは悪いよ」とは思わず、極力母乳で適宜ミルクを織り交ぜていこう(混合栄養)という方針をとることにしました(*4)。


■母乳育児で赤ちゃんが便秘にならないために

そんなわけでなるべく母乳を目指すという大雑把な目標で育児を開始した旦那さんですが、母乳育児が軌道に乗ってきた頃、ある事件が起こりました。旦那さんの赤ちゃん、すうちゃんの便秘です。彼女の便の回数が減ってきたり、おならが臭くなってきたりしたことは、腸の機能が整ってきた証拠なので特段気にしていませんでした(*5)。そしてきばるのは生後30日を過ぎたあたりからよくあったことで、それだけなら問題ないようなんですが(*6)、きばりながら大泣きをするのです。そして昼寝をほとんどしない(*7)。

そのせいで旦那さんも日中眠らないすうちゃんのご機嫌取りや、お腹や腰をさすったり、便秘解消体操をしてあげたりと心配でへとへとになっていました(*8)。それで私に八つ当たりしながらこう言いました。

「母乳って便秘になるの?」

狐が知った話かい! とは申せ、これは旦那さんの「調べて!」の合図。私はインターネットで調べてみることにしました。

便秘で考えられるケース

1.母乳不足
母乳分泌が必要量に足りていないと、赤ちゃんにとって常に不足していることになり、カスとして出る便の量も減って、いつも便秘ということになるそうです。
花王メリーズ

すうちゃんはチョコチョコ飲みをするため1回に飲む量が少ないのではないか。そうすると1回でカスとして溜まる量も少ないためこのケースが考えられなくもない。現にこの時は1日1、2回ミルクも足していました。しかし体重の増えが順調のため(むしろデブ)、このケースではないと判断。


2.水分不足
母乳は血液からできていて、血液は水分からできています。十分に水分補給をしていなければ、母体の大腸から水分を絞りとってでも母乳に回そうとするので、まずお母さんが便秘になり、水分不足の母乳を飲む赤ちゃんも水分不足となり、赤ちゃんが便秘になるという流れ。
おしえてgoo

ああ、旦那さんトイレが近くなるのが嫌だからって、普段から飲み物ほとんど飲まないんですよね。だから便秘気味。なるほど。

これを境に旦那さんは一日2L飲むように切り替えたら、翌日すうちゃんは気持ちよく排便しました。やったー! と・こ・ろ・が、また彼女は便秘で苦しむようになりました。なぜだ!?


3.栄養の偏り
母乳は血液からできていて、血液は母親が口から入れた栄養素からできています。糖分や油分を摂りすぎた時の母乳はドロッとして、すぐに冷えるので新生児の体を温めにくくし、新生児は便秘になりやすくなるそうです。これって液体自体が冷たい飲み物ってことかしら? そもそも砂糖も油が摂取すると体を冷やすって言いますよね。
e-育児

お手伝いに来られていたすうちゃんのお祖母ちゃんたち(旦那さんの実母、義母)が帰られて、食卓のおかずが貧弱になりました(苦笑)。また旦那さんは日中一人で育児を頑張る自分を文字通り甘やかすためにチョコレートを大量食い。その直後にすうちゃんの再便秘。乳の品質が悪かったのかと旦那さん大反省です。よく乳腺炎にならなかったもんだ。ほんと。

おかげさまで食習慣改善をしてからすうちゃんの排便は2日に1回の定期便になりました。母乳育児をされている方はよい母乳を目指してバランスのよい食事と水分補給を心がけましょう!


<参考>
*1:母乳育児を成功させる為の10カ条(ユニセフ)
*2:「国推奨 母乳育児で脳障害」 宮崎の女児両親が提訴へ(産経新聞)
*3:母乳育児のメリット(AllAbout)
  なぜ「完全」母乳がいんでしょうか?(No10)(教えてgoo)
  母乳育児のメリット、デメリット(読売新聞)
*4:母乳育児経験者が伝えたい、母乳育児のデメリット(ビスネット)
*5:おならがくさくなったのはなぜ?(花王メリーズHP)
*6:きばるのは、便秘だから?(花王メリーズHP)
*7:4日以上出なければ、刺激して出したほうがいい?(花王メリーズHP)
  「たとえ2日あいただけでもお腹が張り、苦しそうにしたり、
   便が出ないために昼寝が十分できないような状態なら、
   明らかな便秘であり手助けが必要です。」
*8:家庭でできる便秘対策は?(花王メリーズHP)
  ガス抜き体操(AllAbout)


<紹介>
旦那さん、毎日2L!

 
ゴーツルーはミルクハーブとも言われ、母乳の出がよくなるものなのですが、旦那さんの場合、飲んだら短時間で胸が張る感じになるそうなので、夕方の乳切れに合わせてお昼に飲むようにしています。

 
カモミールは離乳食が始まったら夜泣き対策に赤ちゃんに直接飲ませることもできますが、母親がカモミールを飲んでいるとその成分がお乳にも入る?とかで、赤ちゃんの情緒を安定させるには最適のようです。旦那さん、コーヒー(カフェイン)飲んですうちゃんが夜中にギンギンなっていたから、カモミールだって効きますよね。きっと。今のところ夜泣きはないです。

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