祝福は山の辺の道にある


今、婚活の一環として縁結び神社参拝が静かなブームなんですって? 先日テレビで見たところによると、一番人気は出雲大社、二番は伊勢神宮だったでしょうか。旦那さんも婚活(?)で直接お世話になった神社が二つ、それらは奈良の山の辺の道沿いにあります。奈良と言えば旦那さんは一人忙しくお寺を巡り歩くことがほとんどなのですが、2012年の春、今から一年前にお礼参りを兼ねて山の辺の道を独身最後の旅行としてお母様と歩きました。

春うららかな日、一日目は奈良市内の新薬師寺、白毫寺と歩き、二日目は天理市の柳本駅を出発して、少し戻って長岳寺、天皇陵を見ながらミカン山を抜けて、終点の桜井市の大神神社まで歩きました。見てください。こののどかな風景(下写真)。ミカンの無人販売所でミカンを買って食べながら母娘でのんびり~。現在赤ちゃん育て真っ最中の旦那さんにとって、本当によい思い出になりました。

これがミカンロード!

もし山の辺の道に興味をもたれた方は近鉄の無料マップをご覧ください。よくできていますよー!
てくてくマップ(近鉄日本鉄道)


■願掛けにご注意を

縁結びに人気な出雲大社や伊勢神宮は日本人の精神的なお父さん、お母さん的存在です。実際に日本人のご先祖を辿ればみなここに行き着くというような存在ですから、日本人皆にそのような眼差しを私たちに向けてくださっていて、誰の願いも大らかに聞き入れてくれます。それゆえにピンポイントな願が成就したと感じることはむしろ珍しいかもしれません。

願を分かりやすい形で叶えてくれることを望むのであれば、氏神様にお願いするほうがいいと思います。こんなこと言ってはなんですが、身内贔屓はどこの世界にでもありますからね。もしくは暮らしている土地でお世話になっている神様。もしくは波長の合う神様。特に波長の合う神様はその境内に足を運んだときにチャンネルが合う感覚になると思いますので、自分が気持ちいいと感じたらその感覚を大切にしてくださいね。

ここで一つ注意をしたいのが神社での願掛けです。願を掛けるからには引き換えとなる何かが必要です。それは「行動」です。縁結びの場合、縁というのは自分の生き方で変わってきますから、それさえ自覚して襟を正して生活をしていれば、貴方に必要な縁を手繰り寄せるための勇気や知恵や力をきっと神様は与えてくださるでしょう。間違っても都合よく好みの異性を目の前に連れてきてくれるわけではありません。

もし行動が伴わなかったらどうなるか。人間の世界でも同じですよね。「お願い、私にやらせて!どうか力を貸して!」と言って一つもやらなかったのと同じです。通常ですと信用を失くしますが、親のでしたら次回も子どもを信じてみようと思うことでしょう。神様の気持ちは親に近いものがあります。問題は私のような眷属です。人は行動をするとどんどん湧き上がるものがあるでしょう。私たちは神様のお使いで力を貸す代わりに、あの生き生きとした気をよろこんでいただいているのです。行動しなければ淡々と引き換え分の生気をいただくだけです。

旦那さんは私が憑いてからというもの私を使役する仕組を理解していますので、同じ仕組が発動することのある神社での願掛けは滅多にするものではないと思っています。ですから神社に行くと、ほとんど「ご縁があってここにやってきました。ありがとうございます。」とお礼を言うだけに留めています。


■祝福は山の辺の道にある

その旦那さんが数回の奈良旅行の中で珍しく2つの神社で願掛けをしました。

一つは新薬師寺側の比賣神社、ご祭神は十市皇女という歴史上の人物です。新薬師寺に寄ったついでに側にある小さな社に手を合わせました。するとそこにあった説明書きで彼女の悲しい物語-壬申の乱で夫と父親が争い、夫を殺され父親の元に戻されたものの、その後自害したこと-を知り、次のような言葉が心に湧き上がってきたのです。

「私は夫となる人を見つけて添い遂げます。貴方の分も幸せになります。
 だから夫を見つけるのに力を貸してください。」
 
図らずも願を掛けた形となりました。すると、今でも鮮明に覚えているのですが、雲の合間から光がぱあっと差し込んできました。そして眷属である小さな白蛇が現れて、私たちは十市皇女の悲劇を繰り返さないために、彼女のことを世間に知らせてほしいとお願いしてきたのです(*1)。

そしてもう一つは大神神社、ご祭神は大物主です。ちょうどご友人と三輪山を登るために訪れたときは旦那さんは二人の男性の間で気持ちが揺らいで苦しい状態でした。そこで思い切って「早く自分に相応しい人を選ぶことができますように。」とお願いをしてみたのです。終始やさしい雰囲気の三輪山でしたが、大蛇がとぐろを巻いている静かで大きなパワーが波動のようにやってきて、「精一杯考えなさい。貴方がよいと思ったように行動しなさい。」というようなメッセージを頂きました(*2)。

比賣神社に行った時から一年以上経ってそのことをブログに書いた直後に夫となるじゅんさんと出会い、三輪神社の願掛けの2ヶ月後にはじゅんさんを選び、結婚することになりました。

お礼参りの旅を企画して気付いたのが、双方の神社は山の辺の道の途中にあり、眷属を蛇に持つ神様だったのですね。どうもこの土地の神様の力は蛇として現れるようで、旦那さんと波長があったのでしょう。かなり直接的に力を貸してくださいました。なんともありがたいことです。

お礼参りとして結婚の報告に行きましたら、比賣神社では温かく祝福をしてくださいました。大神神社では「だから貴方がよいようにしなさいって言ったでしょう? 答えは自分の中にあるからね。」と笑われました。そして大きな祝福をいただきました。それが2013年蛇年に生まれることになるすうちゃんです。こじつけと思われても何か物語を感じている旦那さんでした。

みなさんがそれぞれに合った神社に出会われることを願っています。


<参考>
比賣神社の話(当Blog)
大神神社に行った(当Blog)


<紹介>


当時もまだ梅の季節で、この写真のように梅が咲き誇り、いい香りがしていました。

コメント

このブログの人気の投稿

なんで悲しそうな少年なの?

ドリー祭り~セコンド人生からの昇格?

熊野、房総、出羽三山!