飛行機、おそるるに足らず!

飛行機に乗るその日に備えて旦那さんはすうちゃんと一緒に訓練してきました。電車での一駅移動。二駅移動。電車の乗り換え。バスの利用。駅を降りて街でのお買い物。移動中のお昼寝、出先での授乳、おむつ替え。おかげで銀座、新宿、池袋。大きな街に足を運べるようになり、車内に人の多い状況や、一時間以上の電車移動もすうちゃんはぐずらずに耐えられるようになりました。公共機関利用の仕上りは上々です。



そして最終段階にきて飛行機利用シュミレーションです。

■シュミレーションしたものの

1.家から空港までの移動
2.空港での過ごし方
3.飛行機の離陸
4.飛行機の中での過ごし方
5.飛行機の離陸
6.空港から家までの移動

1はいままでの電車訓練でクリア。
2は赤ちゃん用設備が充実しているデパートと似ている空港は基本的に心配なし。空港の授乳室で授乳とおむつ替えタイミングを合わせて飛行機に乗り込めば後は空の上の1時間半は何もしなくてよいはずです。
3、5はお医者さんから「鼻をつまむか、飲み物を与えるかして耳抜きをしてあげれば大丈夫です。」と言われていたのでそこまで心配もせず。
4は昼寝に当たればラッキー、すうちゃんの大好きなガーゼハンカチをはみはみさせておけば気分も落ち着くだろうという程度の心構え。
6は実家の乗用車の送迎でチャイルドシートが不慣れで泣くかもしれないが身内の空間なので気持ちは楽。

「飛行機、おそるるに足らず!」

このように大船に乗った気持ちで挑んだのですが、とんだドロ船になろうとは誰が想像したでしょう。1、2は予想通り訓練の成果もあり問題がなく、6も意外や意外、すうちゃんはチャイルドシートにすぽっと納まると物思いに更け始めるのですから、家の中でもチャイルドシートが欲しいと思ったくらいの相性の良さでした。問題は3、4、5!


■ドロ船に乗って

飛行機でシートベルト着用サインが点き離陸のために滑走路に向かい始めた時、すうちゃんは抱っこ紐を使った旦那さんとの向かい合い抱っこをされていました。しかし窮屈であるためもぞもぞ動き出して、うーうー唸ってのけぞりはじめます。慌てて抱っこ紐を外し膝抱っこへチェンジ。確かにこれが離着陸の時に赤ちゃんを抱く親が自然と取る姿勢のように思えます。ところが考慮しておかなかればならなかったのは、すうちゃんはこの抱っこが非常に苦手なことでした。

生け捕りにした魚のように暴れ始め、離陸のゴーーーーというエンジン音と同調するかのようにギャン泣き開始。急いで抱っこの姿勢をあれこれと変えるものの泣き続けます。傍から見ると親子アクロバットをやっているかのようです。そのうち旦那さんたち大人も耳がつまり始め、すうちゃんが耳が痛がって泣いているのかと思い、彼女の鼻をつまみます。ところが今までやられたことない仕打ちにすうちゃん大泣き倍増です。もちろんそんな状況でミルクを調乳してあげることはできませんし、ましてや授乳することなど不可能です。

もうこれには参りました。ベルト着用サインが消えて、急いで後方トイレでおむつ替え。そして持ってきたすうちゃんお気に入りのおもちゃで必死にあやします。最終的には通路で立て抱っこであやすこと数分で寝落ち。そして立て抱っこのまま椅子座ること約40分、着陸する頃には旦那さんの腕の感覚はなくなっていたのでした。

一度これを体験するともう帰りの飛行機は怖くはありません。旦那さんはあいかわらずすうちゃんお座りアクロバットをやりながらも冷静に離陸の様子を観察したところ、同じように人目を避けて飛行機後方に着座させられた赤ちゃんたちが一斉に泣き始めることに気付きました。着陸も同様です。大人と同じように耳が変になるのでそれを必死で訴えているのでしょうからそれがわかればかわいいものです。そして周囲の乗客の方たちも赤ちゃんの存在に慣れていらっしゃるようです。さすがに飛行機後方の利用者、スルーしていただいてありがたいと旦那さんは心の底から感謝をしました。

「飛行機利用、おそるるに足らず!」

シュミレーション段階のそれと、経験後のそれは全く心持が違います。成長とはこういうことなのでしょうね(笑)。大人になっても成長できるシーンがあってよかった、よかった。ふぅ。


2013/7/17追記
■おまけ
夏帰省シーズンまっさかり。「赤ちゃん 飛行機」で検索されてこのページに来る方が多いので、赤ちゃん連れ飛行機搭乗にあればよかった持ち物(★マーク)も含めて、ここで機内に持ち込んだものをご紹介します。

おむつセット
        …いつも使っている外出セットを用意。
         移動時間に合わせておむつはいつもより多めに用意。

ガーゼ(複数枚)
        …いわずもがな、おむつと並んで基本セット。よだれ、ゲロ、口周り全方位対応。

タオルケット
        …タオルはいろんな場面(拭く、掛ける、下に引く)で使えますが、
         特に機内で空調が効き過ぎてちょっと肌寒いときに役立ちます。
         機内のブランケットは分厚いので赤ちゃんには不向き。

抱っこ紐
        …移動、及びフライト中の補助として

ミルク調乳セット
        …母乳の人は特に不要。空港に多くの授乳室があります。
         フライト中に母乳をあげたい人は授乳用ケープがないと厳しいです。
         空港滞在時にミルクタイムにしてフライト中は不要にするのが一番賢いです。

哺乳瓶入りお茶、もしくはミルク(★)
        …赤ちゃん耳抜き用。
         夏場は衛生上哺乳瓶作りおきは厳しいのでできれば
         フライト直前に用意できるのが望ましい。
         うちの子は泣いても構わない、鼻つまみで対応するという人は特に不要。
         搭乗赤ちゃんは一斉に泣き始めますから。

うちわor扇子(★)
        …赤ちゃんは暑くてぐずりますので、扇ぐと機嫌が直ることが多いです。

赤ちゃん着替え
        …ゲロを吐いたとき用。吐きぐせのある子、長時間フライトの場合は必須。

お母さん着替え
        …ゲロを吐かれたとき用。Tシャツ程度でOK。

お気に入り歯固め(★)
        …赤ちゃんのフライト中のぐずりに有効な暇つぶしアイテム。
         お昼寝時間に当ててしまえばこっちのものですが。






<紹介>

 

ANAの美しいお姉さんたち、大変お世話になりました。

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