ゆがみフォーエバー

旦那さんは出産後3ヶ月で体重が元に戻ったこともあって日常生活を送る中で骨盤も閉じたと勘違いしていました。しかし実際は出産前に履いていたスカートやズボンが入らない。夫のじゅんさんの熱心なすすめもあって整体に通うことにしたというのは前回のお話。今回は産後の骨盤矯正のため整骨院に通い始めた旦那さんに訪れた体の変化についてレポートしたいと思います。

せっかちな性格ですね

１回目は整骨院の先生に体のゆがみをびしばし指摘されます。子どもに「おいで」と手を伸ばす母親のしぐさをみていてわかると思うのですが、そもそも人に何かを施す仕事は前のめりになりがちですよね。自分のところまで受身的に引き込んでから、そこで仕事をするということはできません。常に前へ前へと出ていって仕事をします。そうなると体が前傾しているんですって。旦那さんも例にもれず。

そして不名誉なことに一発で「せっかちな性格ですね。」と当てられてしまいます。というのも仰向けで寝たときの姿勢でふくらはぎがちょっと浮いたような形になっており、ヒールの靴をよく履く女性も多いものの、それ以上に日常生活でつま先でちょこちょこつんのめって歩く、急いでいるしぐさの証拠だと言うのです。旦那さんは「えー、そうかしら、おほほほ。」と笑っていましたが、先生、当たりです。側で旦那さんを見続けていた私が保証します。

他にも過去の足のねんざによる重心の偏りや体の使い方の癖による体のねじれなどなど。これが骨盤矯正とどう関係があるのか。前の記事にも書きましたが、

「骨盤は両足からくる下からの衝撃を受け、上半身の重さを受けますので、
　正しい姿勢で体重移動ができないと、
　骨盤のゆがみを治したとしても、また骨盤はゆがみます。
　全身のゆがみを治しながら骨盤ケアをしていきましょう！」

これにつきるのです。

何回通えば直るんですか？

では何回通うと骨盤矯正は完了するのか。素人考えですと初日の施術でゆがみ具合がわかり、○回通院でこのような手順で直していくとプログラムを組んでもらえると思うじゃないですか。ところがどっこい、長く通うようになってわかったのですが、そんな簡単な話じゃないようなのです。

骨盤自体のゆがみの程度はわかっても、その根本原因となるその人の体の使い方の癖（治療対象部位）を探っていくには初回の１時間程度の施術ではわからない。そして仮にわかったとしても何十年もかけて複雑に絡み合って歪んでいった体を「○回で直ります」とは言い切れない。患者さんに正直であろうとするほど明言できなくなります。

それでも治療を受ける側としては、骨盤矯正は保険適用対象外で高額であり、予算もあることからなるべく何回通えばよいのか知りたい。そこで旦那さんは２回通ったところで、経過はどんな様子なのか、あと何回で終わるのか教えてほしいと希望を申し入れると、３回目の施術後にきちんと説明があり、「目標は５回。それ以降は様子を見る。」ということになりました。

そして実際の治療は１回の治療につき低周波治療器10分、先生による施術40分。これを二週間に１回のペースで３回通ったところで、 スカートやズボンが入るようになりました。プロ、すごい…。そして更に２回通って全身のゆがみを直して計５回のプログラムは終了しました。

直してはしびれ、直してはゆがみ、それでも

でも懸命な読者の方は少し考えたら何かおかしいと感じるのではないでしょうか。そもそも40年近く生きている旦那さん、その年数で蓄積された肉体のゆがみを、しかも母親業とせっかちという生来の性格にかなり起因しているゆがみを、たった５回で直ったと言えるのか。もう通院しなくてもいいのか。またゆがむのではないかと。

はい、正解。ゆがみますよ（あっさり）。

当初の目標だった５回通い切った後、
「骨盤矯正は一応終了です。
　様子を見て一ヶ月に一回くらい定期的に通われるといいでしょう。
　または不具合が出てきたらまめに通うというのでよいでしょう。」
ということになりました。

旦那さんは現在赤ちゃんの子育て真っ最中で、５回の治療後も抱っこによる腰痛や鼠径部の痛み、手の痺れなどが出ます。このように身体が再びゆがんでしまうからやっても整体に通っても仕方ないような気持ちにもなりますが、まめにメンテナンスすることには意味があります。

若い頃は仮にバランスの悪い身体の使い方をしても、身体が元の位置に戻ろうとする力が働いてゆがみをやりすごすことはできます。しかし悪い習慣と老化が重なってだんだんとゆがみが元に戻らなくなる。ゆがみに慣れた体はそれはそれで悪いところを庇ってバランスを取るのですが、そのバランスが少しでも崩れると大惨事になることがあります。例えば椎間板ヘルニアとか。そこに至る前に体のゆがみを矯正できること、日常生活で再びゆがんでもその戻りが早くなることがメンテナンスのメリットだと思っています。

後期高齢者になってもしゃんしゃんと歩いていたい。旦那さんは女性がエステや美容院に通うような気持ちで、「予防」として整体に通いたい、そんなことを思える整体体験だったと締めくくろうと思います。

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