成田山の裏番長
仏像がすきな旦那さんは成田山に行っても仏像に触れずにはおれません。が、今回ご紹介するのはお参りで重要なあの方。お正月は混雑でどうしてもあの方への参拝を欠いてしまいがちなのですが、どうか寄って手を合わせてください。特にカップル!! もちろん私たちはお正月だってばっちりです。
以下はLOVELOG版Messier Catalogue 27の2010年1月30日の記事の再投稿です。
先週、成田詣でに行ったことを書いたばかりですが(*1)、寺に行ったのに仏像のことに触れていないと仏像ラブな旦那さんから指摘を受けましたので、追記で仏像について書こうと思います。
ところがそれで耐性ができたんでしょうかね。旦那さんが成田山で一番心に残ったのは、1984年に建立された「平和の大塔」の2階にいらっしゃる高さ6Mもある不動明王とその周りを囲む明王像だったそうです。おそらく同じ時期に作成されて安置されたのだと思います。新しすぎて見事な極彩色でした(笑)。それになんといっても明王の大きさと造形の迫力からくる威圧感! こういうのって写真では絶対にわからないですよね。ズゴゴゴ…って擬態音が聞こえてきますよ!
「平和の大塔」、名前のごとく内部は塔になっていて、最上階の5階に動的な明王と対になった白木に金の模様が施された衣をまとった如来像が静かな佇まいでいらっしゃいます。これら金剛界五仏が教えを実行するために憤怒の形相である五大明王に変身するといわれています(教令輪身)。
<教令輪身(きょうりょうりんじん)対応表>
中央:不動明王(ふどうみょうおう)-大日如来
東:降三世明王(ごうざんぜみょうおう)-阿しゅく如来
南:軍荼利明王(ぐんだりみょうおう)-宝生如来
西:大威徳明王(だいいとくみょうおう)-阿弥陀如来
北:金剛夜叉明王(こんぼうやしゃみょうおう)-不空成就如来
2階の明王の映像を脳にコピーして5階にお上がりください。この対を見比べるのもなかなか面白いですよ。あと5階の天井にはそれはそれは美しく青い…、それは登ってのお楽しみ!
一つは自身の仕事の窓口業務の事件。お客様のお金が手続きの行き違いで、始末書ものになりそうな事件が起こったそうなのですが、親切な他人の厚意が巡り巡って還ってきて、事なきを得たんですって。「それは人に薦められて成田山のお札を買った直後だった。」 ええええ! それだけではございません。
二つ目はある催し物のチケットを買うと通し番号がついているのを見て何かあると思って、お札にチケットはさんでおいた。そうするとその通し番号で抽選会が行われ、見事お目当ての方のサインと握手をしていただいたと。すごーーーい。
ご利益とは反対に、成田山にカップルで行くと別れる不利益が襲い掛かるという、なんか恐ろしい都市伝説があるのですが、その真偽はどうなのか。だいたい「女の神様が嫉妬して…」とHPにはまことしやかに書かれているのですが、不動明王をはじめ他の明王も女性ではありません。
もしやあの明王のパーマヘアはおばちゃんを表しているのか。いや、まてよ。女性といえば、境内にあった出世稲荷が荼吉尼天(だきにてん)。私たちの眷属の天女です。あのお姉さん怖いけれど「他人の色恋に口出ししてるほど暇はないんだよ。」といつもドライに白狐に跨って空を駆けめぐっていますし。違うか。
私が一人で想像で赤くなったり青くなっていると、旦那さんが「成田山総門の左手に弁天様がいるでしょう。」と一言。
いや、ちょっと待ってください。例えばカップルで明王様たちに「いつまでも仲良く」と縁結びをお願いしたとしても、結果縁切りされてしまうということは、意図はなんであれ弁天様の力は五明王や愛染明王すらもしのぐってことですか?
成田山の裏番長なのかしら((((((゚д゚;) (冗談です、弁天様!)
というのは冗談で(笑)、私も昔の記憶をたどりましたところ思い出しました。
江戸時代、江ノ島の弁天様に夫婦でお参りするとバチが当たると言われていました。なぜか。それはお参りをした後、ご亭主たちが奥さんにとがめられず「精進落とし」をしたいからです。お通夜やお葬式で聞く「精進落とし」とは食事のことですが、まあここで言うのはおっさんたちの飲めや歌えの乱痴気騒ぎです。言わずもがな、遊郭での遊びも含みます…。そりゃ奥さんにバレたら大変ですよね。
よってバチが当たるなんていうのは、江戸時代のご亭主たちがでっち上げた迷信、今で言う都市伝説。それが現代ではカップルでお参りすると別れるに転じたのではないかと思っているんですけれど…。どうでしょうかね。いずれにしても弁天様は女性の味方ですよ。ほんと。
<参考>
*1:成田詣(当Blog)
*2:阿修羅の極彩色にショックを受ける(当Blog)
<紹介>
以下はLOVELOG版Messier Catalogue 27の2010年1月30日の記事の再投稿です。
成田山の裏番長
先週、成田詣でに行ったことを書いたばかりですが(*1)、寺に行ったのに仏像のことに触れていないと仏像ラブな旦那さんから指摘を受けましたので、追記で仏像について書こうと思います。
■やっぱり仏像
仏像と言えば、金箔や塗装が剥げて古い木がむき出しになっている、渋い色合いのものを連想するのではないでしょうか。旦那さんの仏像好きもそういった古ぼけた味わいを愛するところから来ているようです。ですから、去年東京国立博物館で開催された阿修羅展に行って、阿修羅をはじめとする天部は元々は極彩色だと知ってショックを受けていました(*2)。ところがそれで耐性ができたんでしょうかね。旦那さんが成田山で一番心に残ったのは、1984年に建立された「平和の大塔」の2階にいらっしゃる高さ6Mもある不動明王とその周りを囲む明王像だったそうです。おそらく同じ時期に作成されて安置されたのだと思います。新しすぎて見事な極彩色でした(笑)。それになんといっても明王の大きさと造形の迫力からくる威圧感! こういうのって写真では絶対にわからないですよね。ズゴゴゴ…って擬態音が聞こえてきますよ!
「平和の大塔」、名前のごとく内部は塔になっていて、最上階の5階に動的な明王と対になった白木に金の模様が施された衣をまとった如来像が静かな佇まいでいらっしゃいます。これら金剛界五仏が教えを実行するために憤怒の形相である五大明王に変身するといわれています(教令輪身)。
<教令輪身(きょうりょうりんじん)対応表>
中央:不動明王(ふどうみょうおう)-大日如来
東:降三世明王(ごうざんぜみょうおう)-阿しゅく如来
南:軍荼利明王(ぐんだりみょうおう)-宝生如来
西:大威徳明王(だいいとくみょうおう)-阿弥陀如来
北:金剛夜叉明王(こんぼうやしゃみょうおう)-不空成就如来
2階の明王の映像を脳にコピーして5階にお上がりください。この対を見比べるのもなかなか面白いですよ。あと5階の天井にはそれはそれは美しく青い…、それは登ってのお楽しみ!
■あの方の現世利益が強力すぎて
さて今回の成田詣に誘ってくださったご友人。生まれも育ちも千葉で成田山は常に身近にあり、家も熱心にお参りをしていたそうですが、近年、毎年お札をいただくようになったのはある事件がきっかけなんだそうです。一つは自身の仕事の窓口業務の事件。お客様のお金が手続きの行き違いで、始末書ものになりそうな事件が起こったそうなのですが、親切な他人の厚意が巡り巡って還ってきて、事なきを得たんですって。「それは人に薦められて成田山のお札を買った直後だった。」 ええええ! それだけではございません。
二つ目はある催し物のチケットを買うと通し番号がついているのを見て何かあると思って、お札にチケットはさんでおいた。そうするとその通し番号で抽選会が行われ、見事お目当ての方のサインと握手をしていただいたと。すごーーーい。
ご利益とは反対に、成田山にカップルで行くと別れる不利益が襲い掛かるという、なんか恐ろしい都市伝説があるのですが、その真偽はどうなのか。だいたい「女の神様が嫉妬して…」とHPにはまことしやかに書かれているのですが、不動明王をはじめ他の明王も女性ではありません。
もしやあの明王のパーマヘアはおばちゃんを表しているのか。いや、まてよ。女性といえば、境内にあった出世稲荷が荼吉尼天(だきにてん)。私たちの眷属の天女です。あのお姉さん怖いけれど「他人の色恋に口出ししてるほど暇はないんだよ。」といつもドライに白狐に跨って空を駆けめぐっていますし。違うか。
私が一人で想像で赤くなったり青くなっていると、旦那さんが「成田山総門の左手に弁天様がいるでしょう。」と一言。
■なぜカップルが分かれるのか
あー、上野・不忍池や吉祥寺・井の頭公園の弁天池や鎌倉の江ノ島にいらっしゃる弁天様と同じか! カップルで行くと別れる伝説。嫉妬深いってもっぱらの噂ですが、神様をやっているということ自体職業婦人(古い言い回し…)なわけで、「へんな男にひっかかってないで、おまんまにありつく能力を磨くべし、磨くべし!」とはっぱをかけてるのかもしれません。いや、ちょっと待ってください。例えばカップルで明王様たちに「いつまでも仲良く」と縁結びをお願いしたとしても、結果縁切りされてしまうということは、意図はなんであれ弁天様の力は五明王や愛染明王すらもしのぐってことですか?
成田山の裏番長なのかしら((((((゚д゚;) (冗談です、弁天様!)
というのは冗談で(笑)、私も昔の記憶をたどりましたところ思い出しました。
江戸時代、江ノ島の弁天様に夫婦でお参りするとバチが当たると言われていました。なぜか。それはお参りをした後、ご亭主たちが奥さんにとがめられず「精進落とし」をしたいからです。お通夜やお葬式で聞く「精進落とし」とは食事のことですが、まあここで言うのはおっさんたちの飲めや歌えの乱痴気騒ぎです。言わずもがな、遊郭での遊びも含みます…。そりゃ奥さんにバレたら大変ですよね。
よってバチが当たるなんていうのは、江戸時代のご亭主たちがでっち上げた迷信、今で言う都市伝説。それが現代ではカップルでお参りすると別れるに転じたのではないかと思っているんですけれど…。どうでしょうかね。いずれにしても弁天様は女性の味方ですよ。ほんと。
<参考>
*1:成田詣(当Blog)
*2:阿修羅の極彩色にショックを受ける(当Blog)
<紹介>
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